EM菌への理系としての態度
今更のネタだけど、理系の自分が考えるEM菌への態度を記します。
先ず前提として、EM菌を池や川に撒く行為に関して有益だとする科学的根拠(実験結果)が無い上に、むしろ有害だという意見があるという事です。
有益が有害か分からない事に対して「どちらか分からないから"いいじゃん"」は通りません。
「有害かもしれない」時点で、行うべきではありません。
次に、実態としてのEM菌について。
上記ブログでは、
(子供に対して)『「有るかもしれないし無いかもしれない」ことを伝えた上で、その見分け方を自ら見極める方法を伝えるのは、とても意義のあることだと思います。』
とあり、それは論理的にはというか、理想としてはその通りだと思うのですが、現実としてはEM菌は有益と信じた人が有益である前提で活動しているのが実態です。
疑義のある事に対する態度を教えるのは是非行うべきですが、EM菌に関してはちょっとお題としては危ないのではないでしょうか。実際、有益か有害か分からない段階でこれだけ広がってしまっているのだから、この手のものはそういう"魅力"がある訳で、そういう物の有益とする意見を伝える事でむやみに信者を増やしてしまう可能性があります。
それは現時点では(特に子供に対しては)「有害かもしれない」時点で、行うべきではないと思います。
例えば、良くない事と前置きしたとしても、爆弾の作り方を公にしないのと同じ様な事で、わざわざ教える必要は無いのです。
なので、EM菌を信じる方は、有益であるとはっきりしない限りは環境や他人の体に影響しない範囲に限定して扱うべきだと考えます。